光・影・香港夜 Lumieres Hong Kong

光・影・香港夜 Lumieres Hong Kong

disguise、「光・影・香港夜 Lumieres Hong Kong」のライトアップをサポート

香港特別行政区設立20周年を記念し、香港の名跡や建築を祝う3夜のフェスティバル「光・影・香港夜(Lumieres Hong Kong)」が開催されました。イベント期間中の3夜、ソーホー、中環、尖沙咀のランドマークやビルが、香港や世界の著名な照明アーティストによるライティング、ビデオプロジェクション、アート作品の会場となりました。disguise(旧d3 Technologies)は、市庁舎、時計塔、中央郵便局等、香港のランドマークを照らすLumieres初のビデオプロジェクション・マッピングのパートナーを務めました。

「最大の課題は、歴史的建築物の3Dモデルや設計図が無かったことです」とLumieres Hong Kongのエグゼクティブ・テクニカル・ディレクターTom Attenboroughは言います。Imagine Believeの彼のチームは、光フェスティバルの15会場全体の技術的制作と公開イベントのライセンスを管理しました。「3Dマッピングや建物のプロジェクションのプロジェクトに関してトップクラスのdisguiseは、このプロジェクトにはぴったりでした」と彼は加えます。

disguiseを使用する3会場はいずれも、数多くの技術的要件がありました。4k×12台と2k×4台、30000ルメーンのプロジェクターでビデオマッピングする市庁舎では、5台のdisguise 4x4pros(マスター×1台、バックアップ×3台、予備×1台)が必要でした。中央郵便局(GPO)は、6台のHDプロジェクター用に、2x4pro×1台とgx2システム×1台、6台のHDプロジェクターを使用する時計塔には、2台のgx1サーバとバックアップに2x4pro×1台が必要でした。

香港の象徴的な市庁舎には、照明デザイナー、ビジュアル・アーティストのYves Moreauxが選ばれました。「今の豊かさの一部がどのように過去からもたらされ、将来に向けていかに進んでいくかを表現する時間旅行の物語が、香港の発展を喚起します。」

Yvesは、次のように説明します。「巨大なLEDスクリーンで作られた明るい都市景観に十分なコントラストを作り出すためには、最低照度265ルクスが必要でした。そこで、それぞれ3万ルメーンのプロジェクターを16台使用しました。プロジェクターは特に重く、移動は簡単ではありませんでしたが、観客の妨げにならない最適な位置を探す必要がありました。disguiseでは、建物のデータを統合して、異なるポイントの投影構成を計算することができました。disguiseを使用したのは今回が初めてでした。全てのプロジェクターが、建物のファサードを照らし、連動してそれぞれのポイントをカバーした時には、本当に感動しました。」

APAC担当テクニカル・セールス・マネージャーのLevin Liは、市庁舎では、disguiseのフレーム配置機能も重要だったと話します。「Yvesは、disguiseのフレーム配置機能を使って、コンテンツの一部を置き換えることにしました。動画全体ではなく、変更したいコンテンツだけレンダリングすれば良く、素早く変更してシステムに入れ、読み込むことができました。」Kevinは、disguiseのQuickcal機能もプロジェクトの作業時間を短縮したと付け加えました。「従来のやり方では、16台のプロジェクターを市庁舎に並べる作業に長時間要しました。しかし、実際には、QuickCalと建物の3Dモデルを使い、数時間で調整を終えました。」

制作スタジオInook創立者のMoetu BatlleとDavid Passegand、および制作会社Aglaglaが、GPOのコンテンツを提供しました。世界中を旅していた小さな可愛い2人のキャラクターLes Anookiが、建物のファサードに降り立ち、夜を照らしました。

シンガポールのナイト・フェスティバルでも使用したMoetuとDavidは、disguiseが「光・影・香港夜」に必要な高解像度アウトプットを供給できると理解していました。「disguiseの良い点は、最初から最後まで創作プロセスを反映するところです。アーティストとしては、コンテンツを圧縮したくありません。disguiseは、Anookiアニメーションを高解像度出力で再生するニーズに応えます。アーティストとその作品を尊重する方法です」と彼らは話します。

フランスに拠点を置くLTBL創立者、インタラクティブ・デザイナー、照明アーティストのBenjamin Petitは、Vendredi 4と共に時計塔の“ロン・ストライカー”を制作しました。中国文化に発想を得て、アーケードゲーム“ハイ・ストライカー”をデジタルで再現しました。

彼は次のように説明します。「私たちのコンセプトは、ハンマーでアンビルをできる限り強く叩いて柱の上にある鐘を鳴らす、というゲームが基にありました。時計塔では、叩いて聖なる龍“ロン”を呼び出します。ロンは、六角形のLEDを自由に飛び回り、街に光を戻す玉石を手に入れます。」Benjaminは、このプロジェクト以前に、disguiseを使用したことがありませんでした。そこで、「フェスティバルの前に、制作工程と全ての技術的作業を容易にするため、ロンドンで一週間のdisguiseトレーニングコースを受けることにしました。私たちのセンサー・システムへ接続して、叩く力と龍の姿を作るDMX LEDバーを入手すれば、プロジェクト全体をフランスから構築できる程度に学びました。現場での作業は、プロジェクトの調整が主でした。ショーの他の部分は、既にエンコード済みでした。」

Benjaminは、disguiseについて次のように話します。「動画、Art-Net、DMX照明、オーディオなど、何でも全て一緒に扱うことができます。それ以上に、余分な作業やオフラインの3Dシミュレーションの必要がなく、プロジェクトを非常によくシミュレーションできる点が素晴らしい。特に、ベータVR機能は活用しました。シーンの中に入り込むのは、バランスを考えるのにとても役立ちました。」

クレジット

エグゼクティブ・テクニカル・ディレクター

Tom Attenborough

照明デザイナー、ビジュアル・アーティスト

Yves Moreaux 

コンテンツ制作者

Moetu Batlle and David Passegand

インタラクティブ・デザイナー、照明アーティスト

Benjamin Petit